歯周病について
あおぞら歯科クリニック鎌ヶ谷の歯科衛生士EKです
(。・ω・。)
今回は歯周病についてです。
【歯周病の症状】
歯周病は初期の段階では自覚症状がほとんどなく、痛みのないまま進行していきます。歯磨きのときに出血したり、歯ぐきが少し赤く腫れたりする初期の歯周病を歯肉炎と言います。歯肉炎が進行すると歯周炎(歯槽膿漏)となり、歯磨きの度に出血し、歯が浮くような感じになり、歯ぐきがむずむずすることもあります。
さらに中等度になると、歯が伸びたような気がしてきます。また、ものが噛みづらくなり、歯ぐきから膿が出て、口臭が強くなることも…。
重度になると歯がぐらぐらし、いつも膿が出て、口臭がひどく、ものも噛めなくなります。それからさらに進行すると歯が抜けてしまうのです。
【歯周病になる原因】
歯周病は歯垢(プラーク)が原因で発症します。この歯垢は食事の後の食べカスだと思われがちですが、実は、細菌の集合体で1グラムあたりに1000億個もの細菌が集まっているのです。不十分な歯磨きにより、歯周ポケットに溜まった歯垢は、やがて石灰化し歯石になり、さらに歯垢を蓄積させる足場となってしまいます。歯石は歯磨きでは落とせないため、歯科医院でクリーニングをしてもらう必要があります。
歯垢や歯石をそのままにしておくと、歯周ポケットが深くなり、歯周病が進行していきます。また歯に合っていない金属冠や修復物、歯ぎしり、喫煙、ストレス、糖尿病などの疾患、全身疲労なども歯周病を進行させる原因です。
【歯周病予防対策】
歯周病を予防するには歯磨きで歯垢を取り除くことが大切です。また生活習慣の見直しも必要です。
★磨きやすい歯ブラシを選ぶ
歯ブラシは隅々まで毛先が当たるように、奥歯に入れても痛くない形状のものを選びましょう。一概に小さな歯ブラシがいいという認識は間違いです。過度に小さなものは毛の本数が少なく清掃効率を下げるのでよくありません。
また、歯垢を効率的に落とすにはコシが強く柔らかい毛質のものがいいと思います。硬い毛質のものを使う方が多いですが、波が海岸を削るのと同じで、歯や歯ぐきを傷付けてしまい、知覚過敏の原因になることもあるので注意が必要です。さらに毛先が開いてきた歯ブラシは、歯垢を落とす力が弱まるので見た目に変化がなくても、市販の歯ブラシなら1ヵ月に1度くらいの頻度で交換した方が良いです。
★歯磨きの補助アイテムを活用する
残念ながら歯ブラシだけではお口の中の歯垢はすべて除去できません。どんなに上手な人が歯磨きをしてもお口の中全体の65%くらいの歯垢しか取れません。残りの35%は、歯と歯の間に存在します。ですので、歯と歯の間の歯垢を取り除くために1日1回は歯間ブラシやデンタルフロスを使いましょう。
★生活習慣を改める
疲労やストレス、喫煙習慣があると免疫機能が落ちて細菌感染のリスクが高まるため、まずはバランスが良くメリハリのある食生活を心がけてください。間食の取りすぎ、清涼飲料水・糖分の多い飲み物や炭酸水やお酢などの酸性の強い飲み物の頻回摂取はなるべく避けてください。体を休める時間を確保するために、十分な睡眠を心がけて規則正しい生活を送り、ストレスや疲労を溜めないようにしましょう。
また歯周病予防には、禁煙が望ましいです。たばこを吸うと口内の粘膜や歯ぐきがたばこに含まれるニコチンを吸収し、血管が収縮します。血液循環が悪くなると、酸素が十分に行き渡らなくなり、歯周ポケット内の細菌が繁殖して歯周病を引き起こす恐れがあります。
【最後に】
正しい歯磨きのやり方を知り、歯周病の原因となる歯垢をしっかりと除去しましょう。歯周病をそのままにしておくと、歯が抜けたり、全身疾患の原因になる場合もあります。歯磨き時の出血や歯ぐきの腫れは歯周病が進行しているサインかもしれないので、定期検査やクリーニングをしていきましょう٩(๑òωó๑)۶