歯磨きで血が出る?原因と対策を徹底解説!

親子三代で安心して通える歯医者、鎌ヶ谷市のあおぞら歯科クリニックです。

歯磨きをする際に歯茎から出血があると、多くの人が不安を感じます。しかし、この症状は様々な原因が考えられ、適切な対処をすれば改善が期待できます。
このブログでは、歯磨き時の出血の原因と対策について、詳しく解説しています。

歯茎の健康を守るための正しい知識とケア方法を学び、健やかな口腔内環境を維持しましょう!

 

1. 歯磨きで血が出る原因とは?知っておきたい4つのポイント

歯磨きをしているときに、突然歯ぐきからの出血に気づくことがあるかもしれません。歯磨き中に血が出る主な理由について詳しく解説します。

1. 歯周病の存在

歯磨き中の出血の主要な原因の一つは、歯周病です。口腔内に蓄積したプラークが原因で、歯ぐきが炎症を引き起こす状態です。早期段階では、特にブラッシングや食事の際に歯ぐきからの出血が見られます。歯周病は徐々に進行するため、自覚症状が少なく、最初は気づきにくいものです。しかし、歯茎から血が出るという明確なサインが現れた時には、すでに症状が進行している可能性があります。歯周病の早期発見と治療が、出血を防ぐためには非常に重要です。

2. 歯肉炎の影響

歯周病が進行する前に現れる症状が歯肉炎です。この状態は歯茎に炎症を引き起こし、歯肉炎を放置すると、痛みや腫れが悪化し、最終的に出血を引き起こす恐れがありますので、早期の診断と治療が必要です。

3. 不適切なブラッシング

ブラッシング時に過剰な力をかけることは、歯ぐきにダメージを与える原因となります。特に硬い歯ブラシや不適切な持ち方でブラシを使うことは、出血を引き起こす原因です。古くて硬い歯ブラシや毛先が開いたものを使用している場合、歯ぐきを傷つける可能性があります。適切な歯ブラシは毛先が柔らかいものを選び、3ヶ月ごとに交換することが推奨されています。これにより、不必要な出血を防ぐことができます。優しい力でブラッシングすることが大切で、歯ぐきに負担をかけないように心がけましょう。

4. その他の健康状態

特定の健康問題(例:糖尿病)が、歯ぐきからの出血を引き起こす要因となることがあります。特に、妊娠中や更年期にはホルモンの変動が顕著に表れやすく、この時期は口腔ケアを一層注意深く行う必要があります。その他にも出血を引き起こすリスク因子として、次のような要素が挙げられます。

  • 口腔内の清潔さ: 歯磨きが不十分だと、歯垢が溜まりやすくなり、歯周病が進行しやすいです。
  • ホルモンの変動: 妊娠や思春期など、ホルモンバランスが変わる時期にも出血のリスクが高まります。
  • 生活習慣の乱れ: 睡眠不足やストレスは免疫力を低下させ、歯周病を助長します。また、喫煙も血行不良を招くため、特に注意が必要です。

 

2. 正しい歯磨きで防ごう!出血を防ぐブラッシング方法

歯磨き中に血が出る場合、正しいブラッシング方法を実践することが重要です。ここでは、歯茎の健康を維持し、出血を予防するための効果的なブラッシングテクニックを解説します。

出血を防ぐためには、以下のポイントに従ったブラッシングが必要です。

1. 適切な歯ブラシの選び方

歯磨きの第一歩は、以下のように適した歯ブラシの選択から始まります。

  • 柔らかめの毛先:歯茎が腫れている場合や出血している時は、柔らかい毛先の歯ブラシを選ぶことで、痛みを軽減しながら磨くことができます。
  • 小型のヘッド:小さなブラシヘッドは、奥歯の磨きやすさを向上させ、すみずみまで届きやすくなります。

2. 正しいブラッシング技術

ブラッシングの技術も、出血防止には欠かせません。以下のように正しい磨き方を実践してみてください。

・軽く持つ:歯ブラシはペンを持つように軽く握り、強く押し付けないことが肝心です。こうすることで、歯茎への負担が軽減されます。
・45度の角度を意識する:ブラシを歯と歯茎の境目に対して約45度の角度で当て、優しく小さく動かします。これにより、効果的にプラークを除去できます。
・一本ずつ丁寧に磨く:まとめて磨くのではなく、一本ずつ丁寧にブラッシングしましょう。特に、敏感な部分には優しく磨くことが大切です。
・デンタルフロスや歯間ブラシの活用:ブラッシングだけでは届かない歯と歯の隙間の汚れを取り除くために、デンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。

3. 定期的な歯科検診

毎日のブラッシングに加え、定期的に歯科医院を訪れることも重要です。歯科医師や歯科衛生士によるクリーニングやアドバイスを受けることで、問題を早期に発見し、出血を未然に防ぐことができます。

  • 歯周病の早期発見:定期的なチェックで歯周病の兆候を見逃さず、早目の対策が可能です。
  • 正しいブラッシングの指導:専門医から正しいブラッシング法を学び、日々のケアに役立てましょう。

 

3. 歯茎の出血が及ぼす全身への影響と健康リスク

歯茎からの出血は、単なる口腔内の問題に留まらない可能性があります。特に歯周病が進行すると、以下のように全身の健康に様々な影響を及ぼすリスクが増加します。

1. 心疾患のリスク

歯周病による炎症や細菌は、血流に乗って全身に広がることがあります。この際、血管内に炎症物質や細菌が蓄積されると、血栓が形成されやすくなり、結果として心筋梗塞や狭心症を引き起こすリスクが高まります。

2. 糖尿病の悪化

糖尿病患者においては、歯周病が血糖コントロールを悪化させることが知られています。糖尿病患者は免疫力が低下しやすく、細菌感染が起こりやすくなるため、歯周病にかかりやすくなります。逆に、歯周病が進行すると、血糖値の管理が難しくなることもあります。

3. 妊娠関連の合併症

妊娠中の女性はホルモンバランスの変化により歯茎が炎症を起こしやすくなります。歯周病は、早産や低体重児出産のリスクを高める可能性があるため、妊娠中の女性は特に注意が必要です。

免疫系への影響

歯茎の炎症が進行すると、細菌やその毒素が体内に入り込み、全身の免疫系に負担をかけます。これにより、感染症のリスクが高まり、他の病気にかかりやすくなる可能性があります。

その他の影響

  • 関節疾患: 歯周病が関節リウマチの悪化を引き起こすことが研究で示されています。口腔内の炎症が全身の炎症を激化させる要因となり得ます。

  • 骨粗鬆症: 歯周病と骨密度の関連性も指摘されており、特に高齢者においては注意が必要です。骨密度の低下は、歯の喪失にもつながります。

  • 呼吸器疾患: 歯周病菌が誤嚥されることで、誤嚥性肺炎など呼吸器系の感染症を引き起こすリスクが増します。

4. すぐできる!歯茎の出血を予防するための生活習慣

歯茎からの出血を予防するためには、日常生活の中で意識的に取り組むべき習慣がいくつかあります。以下にご紹介する生活習慣を取り入れることで、健康な口腔環境を維持しましょう。

定期的な歯磨き

毎日の歯磨きは不可欠です。特に、食後の歯磨きを忘れないように心がけてください。食べ物の残渣が歯に残ると、細菌が繁殖しやすくなり、歯周病の原因となります。使用する歯ブラシは柔らかめのものを選び、力を入れずに優しくブラッシングすることが大切です。

バランスの取れた食生活

食事は口腔の健康に直結します。以下のポイントを意識して、栄養バランスを整えましょう。

  • ビタミンCを摂取する: アンデスなどの野菜や果物は、歯茎の健康を保つために重要な栄養素です。
  • 乳製品を摂取: カルシウムが豊富な乳製品は、骨の健康にも寄与します。
  • 砂糖の摂取を控える: 砂糖は細菌の栄養源となり、虫歯や歯周病のリスクを高めます。

ストレス管理

ストレスは全身の健康に悪影響を及ぼすだけでなく、口腔内の衛生状態にも影響します。ストレスを軽減するためには、以下の方法を試してみましょう。

  • 趣味の時間を持つ: 自分の好きなことに没頭することで、リラックスできます。
  • 軽い運動を行う: ストレッチや散歩などの活動は、心と体をリフレッシュさせます。

良い生活習慣を心がける

日常の生活習慣を見直し、健康的な習慣を取り入れることも大切です。以下の点に留意しましょう。

  • 十分な睡眠を確保する: 推奨される睡眠時間は約7時間です。質の高い睡眠は免疫力の向上に寄与します。
  • 禁煙を試みる: 喫煙は免疫力を低下させ、口腔内のトラブルを引き起こします。禁煙を意識することが大切です。

 

まとめ

歯茎からの出血は、単なる口腔内の問題だけではなく、全身の健康状態を反映するサインとも捉えることができます。正しいブラッシング方法の習得、バランスの取れた食生活、ストレス管理、定期的な歯科検診など、日常生活の中で意識的に取り組む習慣が重要です。

健康的な生活習慣を実践し、早期発見と適切な対処に心がけることで、出血を予防し、自身のお口の環境を改善することができます。自身の健康的な未来のために、今日からできることから始めましょう。

よくある質問

なぜ歯磨きをしているときに血が出るのですか?

歯磨き中の出血の主な原因は、歯周病や歯肉炎などの歯茎の炎症が考えられます。また、不適切なブラッシング方法や使用する歯ブラシの選択が適切でない場合、さらにはホルモンバランスの変化や特定の健康状態によっても出血が引き起こされる可能性があります。早期に対応することが重要です。

正しい歯磨き方法とは?

出血を防ぐためには、柔らかい毛先の小型の歯ブラシを使用し、力を入れすぎずに45度の角度で優しくブラッシングすることが重要です。一本ずつ丁寧に磨き、デンタルフロスや歯間ブラシも活用しましょう。さらに、定期的な歯科検診を受けて歯科医や歯科衛生士のアドバイスを得ることで、より効果的な予防ができます。

この記事の編集担当は副島將路歯科医師です。